ITJ(Interference Technology日本版)10月号_no89
21/24

TESTING182021.10 INTERFERENCE TECHNOLOGY 日本版などの強力な過渡応答/サージ抑制デバイスとフィルタを組み合わせる必要がある。 絶縁トランスは、非常に効果的なCM低周波ノイズ/過渡応答/サージ抑制器で、DMサージ抑制デバイスと簡単に組み合わせることができ、トランスのブレークオーバー電圧が十分に高い限り、あらゆる種類の厄介なEM脅威、さらには落雷の影響に対しても、優れた保護を提供する。 AC-DCコンバータには多くの場合、安全上の理由から絶縁トランスを使うことが多いが、DMサージ抑制デバイスと組み合わせた場合、低周波ノイズ/過渡応答/サージの抑制にも役立つことになる。絶縁トランスは、抑制周波数範囲を改善するため、1つまたは複数の巻線間シールドを使用して製作することもできる。 信号/データは多くの場合(イーサネットと同様)絶縁トランスも使用できるが、前に述べたように最近の設計者は、安価で小型、軽量の超小型デジタル絶縁装置を好んで使用しがちで、わずかな変更でも多くの追加コストと遅延が発生して、プロジェクトの最終段階になってから、深刻なノイズエミッション問題について気づくことになる。4.EM領域区分(Zoning) 時間/お金/スペース/重量を無駄にしないよう、EM緩和技術を可能な限り機能させるには、IEC/TR 61000-5-6 Ed. 1.0: 2002「電磁両立性 (EMC) -第5-6部:設置及び緩和の指針-外部EMの影響の緩和」によって初めて標準化された「EM領域区分」または「分離」と呼ばれるものを理解(および適用!)する必要がある。 EM領域区分が間違っていると「クロストーク」または「リーク」が、電気的絶縁、フィルタリング、シールド、ESD/過渡応答/サージ抑制などのEM保護の目的を無効にする傾向があることを意味する。 優れたEM領域区分が最初から組み込まれていない場合、それを適用して適切なEM緩和が実現するのに必要な再設計は、通常、難しく、費用と時間がかかる。筆者は過去30年もの間、そのような設計の修正をしなければならなかった! だが、必要な再設計の費用や時間が膨大すぎて失敗したプロジェクト、それも通常は多額の資金を投入後に失敗してしまう例を多く見てきた。多くの場合このような失敗は、設計者がEM領域区分を適切に行う方法を理解していないことが原因なので、経営側が終わりにするまで良くない設計は次から次へと繰り返される。 メーカーは、経済的なリスクを負うことなく利益を上げたいと考えているので、最近は、初期設計に優れたEMC対策を組み込むことが非常に重要になっている。その理由については、以下のウェブを参照していただきたい。https://www.emcstandards.co.uk/re-spinning-a-design-re-spin-is-jar5.EM領域区分とEM緩和の詳細は、どこで見つけるか 過去数年間、下記URLに掲載された筆者のトレーニングコースは、全てEM領域区分アプローチに基づいており、40年以上にわたって磨き上げた設計技術を学ぶことができる。そこでは、今のところ24GHzまでの設計・開発プロジェクトで、最初の量産プロトタイプで機能仕様を上回り、全てのEMC試験に最速かつ低コストで合格することを(ほぼ)保証している。●オンライントレーニングコース:https://www.emcstandards.co.uk/online-training 結果として、全体的な製造コストが最も低い、つまり財務上のリスクを最低限に抑えて最高の収益性を持つ機器でなければならない。 記事のモジュール1「SI、PI、EMCの物理的基礎」では、EM領域区分と緩和の原則について、実用的な詳述なしで説明している。●The Physical Basis of SI, PI and EMC (PDF、有料):https://www.emcstandards.co.uk/the-physical-basis-of-si-pi-and-emc. EM領域区分については、上記有料記事のセクション16、17、18で解説している。以前のバージョンであれば、下記でメンバー登録すれば無料のウェビナーとして閲覧可能である。●登録画面:https://www.emcstandards.co.uk/go-emgineering-si-pi-emc-webinar-1d 筆者の他の記事も、全て非常に実用的である! 例えば、緩和策のタイプの選び方、「脅威レベル」や保護すべきケーブル及びイミュニティに応じた寸法を決定する方法について、解説している。•モジュール2:ケーブルシールドとコネクタ•モジュール3:フィルタリング•モジュール4:筐体シールド•モジュール9:電気機械デバイスの抑制•モジュール11:ESDの抑制•モジュール12:ACおよびDC電源、アナログおよびデジタルI / O      の過渡応答とサージの抑制•モジュール15:ディップ、ドロップアウト、中断、波形歪み、LF CM      ノイズなどの低周波電力品質の問題•適切な「グランド構造」構築など、システムや設備のEMCに関する実践的な内容については、本稿の最初に紹介した「システムや設 備のEMC」のリンクで説明している。 上記の有料トレーニング資料の旧バージョンは、全てEM領域区分アプローチをうまく取り入れる以前ではあるものの、筆者が2010年に発行したテキスト「EMC Design Techniques(ISBN 978-0-9555118-4-4)」に掲載されている。●EMC Design Techniques :https://www.emcstandards.co.uk/emc-design-techniques. また、それより以前の2006~2009年に執筆した記事の無料版は下記より入手可能。●以前の記事:https://www.emcstandards.co.uk/design-techniques-for-emc-2006-9-series1本稿が皆さんの役に立てば幸いである。健闘を祈る。

元のページ  ../index.html#21

このブックを見る