ITJ(Interference Technology日本版)10月号_no89
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EMC DESIGN15  INTERFERENCE TECHNOLOGY 日本版 2021.10  ただし、異なるメーカー/タイプのハブで標準化しても、現場でEMIの問題が発生しないことは保証できない。ブランド名の付いた電子製品の多くは、「ブランド名」が貼られているだけの安価なものだからである。 我々が知っているブランドのほとんどは、出荷された安価な製品1ロットについてEMC(または安全性)をわざわざ確認していないし、不良部品が原因で券売機メーカーのEMC問題を発生させたロットは、次のロットではリピートされていないかもしれない。 同様に、ワークショップでの試験に合格した他の種類のイーサネット・ハブは、今後のロットで安価な材料のサプライヤが提供する不良ロットが原因で、同じようなEMC問題に悩まされる可能性がある。したがってイーサネット・ハブの種類やブランドを現時点でEMCの問題がないものに変更しても、将来的にそれが続く保証はない。 (非常に高価な)券売機で(非常に安価な)イーサネット・ハブに起因するEMI問題を避ける唯一の実用的解決法は、購入したハブの各ロットまたは各券売機のどちらかで、EMCを確認することである。もちろんハブのロットを確認すれば、多くの付加価値を追加後でないと問題発見できないということは回避できる。 EMCの確認は、スペクトラムアナライザとD-I-Y RFケーブル電流モニタープローブを使用して、すばやく簡単に実行でき、総コストは約£1k(約15万円)である。 上記のケーススタディは低コストの「商品」電子機器「商品」に関するものだが、全ての全く同じ問題は、購入した電子機器全てにあてはまり、この広範囲にわたる問題は、EU単一市場が2016年、多数の指令更新で「Version 2(V2)」にアップグレードされたことが原因である。 V2がEU単一市場にもたらした大きな変化は、サプライチェーン内のすべての企業が、想定されているすべてのEU指令に実際に適合する製品のみを供給する責任を負うようになったということである。 したがって、購入したすべての電子製品/デバイスの安全性とEMCを確認するのではなく、自社製品に組み込む前に、サプライチェーンが購入製品の適合性を確実に保証するようにすればよい。 サプライチェーンの誰かを評価する際、前述したような迅速で低コストのEMC確認を採用しているかどうかを調べるのは重要なことの1つである。 承認されたEMC試験所からの試験証明書に頼るのはとても良いことだが、試験所ではロットあたりいくつのアイテムが完全に試験されているだろうか? 承認された試験所を使うのは、膨大なコストと時間がかかるので、ロットあたり1つのアイテムしか試験していないかもしれない。コストとスケジュール遅延が原因で、1つのサンプルのみ試験するロットもあるだろう。このような低頻度の試験では確固たる自信が得られないので、EMC信頼度確認とも呼べる迅速かつ低コストのEMC確認も実施するとよい。 高額な購入製品では、サプライヤあるいは代理店などが製品販売前にEMC確認を100%実施することを期待するのは、不合理とは言えない。

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